#13 なぜ日本人はヒールストライクが多いのか
ランニング初心者･日本人に多い、
“ヒールストライク走法”
踵から着地をする走り方。
日本のランナーで一番多いのが、
このヒールストライクと言われています。
【ヒールストライク走法の特長】
- 接地した後、
地面からの反発力を利用しながら、
前への推進力を得て走れる。
- 股関節･膝などの関節部や腰へ
ダイレクトに衝撃が伝わりやすい。
- シューズの機能に頼った
走りになってしまいがち。
ウォーキングの時は良いですが、
ランニングになるとデメリット部分が
大きくなってしまうヒールストライク。
日本人はなぜこの着地に
なりやすいのでしょうか。
原因は大きく2つが考えられます。
原因① アスファルトなど
整備された環境で育っている
日本では
普段の走る環境がアスファルトや
トラックなど平らで整地されています。
通勤通学時に、
下を見て歩く必要もありません。
前の記事で書いた通り、
ケニアではとてもハードな道ばかりで、
小さいころから慣れているので、
不安定な道でも走れる
“フォアフット走法”になりやすいです。
踵から着地するには、
地面が平らでないとできないため、
日本の恵まれた道路環境が
ヒールストライクを作っているとも
言えるかもしれません。
反対に、
階段の上り下りなどでは、
日本人でも踵をほとんど使いません。
足が踵から着地してつま先から抜けるためには、
地面が平らなことが前提になると確認できます。
つまり、
”日常から鍛える環境が無かったため、
身体が発達しなかった”
ということになります。
★原因② ランニングシューズが
有能なため踵でついても痛くない
現代のランニングシューズは
踵の下にクッションがあり、
しっかりとホールドできるだけではなく、
接地面積も本来の踵よりも断然広くなっています。
よって、シューズを履いていると
踵から接地しても”安定”できます。
さらに、
接地面積が広い
→圧力が少なく、踵から接地しても痛くない
シューズのクッション
→踵への衝撃を分散し、痛みが消失
というメリットもついてきます。
裸足の場合、接地が踵からだと
面積が狭くて痛かったり、難しいですが、
このようなシューズの特性が
足を守ってくれています。
ヒールストライク走法での
前への推進力をサポートすることや
受けるはずの衝撃吸収は
シューズが助けてくれるので、
身体への負担は少なくなっています。
トレーニングには向かない
この走り方自体に、
走るための筋力を鍛える効果は
低いと言われています。
タイミングとして、
長い距離をゆっくりjogする時や
高強度トレーニング後のリカバリー
でオススメです。
脱ヒールストライク検討中の方へ
今までずっとしみついてきた
足の着き方だけを変えようとしても
上手くいきません。
鍛えるときは裸足で芝などを走ったり、
もしくはベアフット系シューズで
トレーニングすることが望ましいです。
また、裸足感覚で走れるワラーチも
注目を集めています。
しかし、
今まで筋肉や腱が発達していないこともあり、
相応に発達するまで時間はかかるので、
長い目で少しずつ鍛えましょう。
個人差によりますが、
時間をかけても足部やふくらはぎを
痛めてしまいがちな場合もあるため、
足裏やふくらはぎ･足首周りなど、
鍛えたらケアをする習慣をつけましょう。
また、
ベアフットランニングを始めても
上半身や股関節回りを上手く使えないと、
結局足を痛めてしまう理由になるので、
よく可動域を広げるために
ストレッチ等行ってください。
次回はTVドラマで話題になった
楽にスピードを出しやすい
“ミッドフット走法”について
まとめていきます。
2コメント
2019.05.18 11:00
2019.05.16 21:56